概要
読み方:べいこようとうけい
英語:Current Employment Statistics (CES)
アメリカ合衆国の労働省労働統計局(Department of Labor, Bureau of Labor Statistics)が発表する、米国の経済指標の中でも、景気を知る指標として、さらに経済・金融政策変更の指標として特に重要視されている経済指標。
全米の約16万の企業と約40万の政府機関を合わせたサンプルを調査し、失業率、非農業部門就業者数、建設業就業者数、製造業就業者数、小売業就業者数、金融機関就業者数、週労働時間、平均時給などの10数項目が発表されます。
中でも【非農業部門雇用者数】と【失業率】の2項目が特に注目されていて、FOMC(連邦公開市場委員会)の金融政策の決定する際にも大きな判断材料として扱われます。
発表は、毎月第1金曜日(夏時間:日本時間午後9時半、冬時間:日本時間午後10時半)に行われます。
非農業部門雇用者数
非農業部門、つまり農業以外の産業に属する企業の給与支払い帳簿をもとに雇用者数の増減を算出した数値。雇用者数の中には、経営者や自営業者は含まれません。
また、建設業や製造業など業種別にも発表されますが、その中でも特に製造業の就業者数が注目されます。
非農業部門雇用者数は、事前予測値と発表値が大きく違う事が多く、そういう場合には為替市場が大きく動き「お祭り」などと呼ばれたりします。
失業率
●失業率は(完全失業者÷労働力人口)×100で計算されます。
完全失業者は、16歳以上の男女で労働をしたいと希望しながら仕事についていない人の事で、労働意志のない者は含まれません。また、軍隊従事者、刑務所の服役者も含まれません。
雇用統計先行指標
米雇用統計の発表の前に、参考となる雇用関連の指標がいくつか発表される。これらを雇用統計の先行指標と言い、米雇用統計の発表に向けて、先行指標の発表を参考に様々な思惑で取引が行われることになります。
米雇用統計の先行指標一覧
・消費者信頼感指数
・製造業ISM景気指数
・ADP雇用統計
・シカゴ購買部協会指数(PMI)
・フィラデルフィア連銀景況指数
・リッチモンド連銀製造業景況指数
・NY連銀製造業指数